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◎埼玉県の地形は、大宮台地の洪積層と荒川低地・中川低地の沖積層及び丘陵から成り立っています。
過去の地震では、大宮台地の地震被害は低地に比べて少なく、地震に強いと言われています。
しかし、台地内には谷や低地もあり地震や洪水に弱い場所もあります。

リスクの見える化

埼玉県の地質構造は、秩父古生層、第三紀層、洪積層および沖積層に分けることができます。
1.秩父古生層

秩父古生層は、古生代(2~3億年前)に日本列島にできた地層で、北海道から九州まで広く分布しており、多くは石灰岩を含み秩父の武甲山は典型的な秩父古生層であります。

秩父古生層の生い立ちは、浅い海のところが沈降してゆき厚い堆積物がたまつた場所で厚さが数千~1万mあります。
秩父古生層という名称は日本ではじめて地質学のメスを入れたところが秩父であり、日本で最も古い地質であったことにより故原田豊吉博士が命名しました。

秩父古生層に石灰岩が多いわけは、当時の浅い海に多数の紡錘虫類が発生し、それが化石となり石灰岩となったわけです。
この紡錘虫類は、石灰質の殻からなる原生動物です。
このような紡錘虫類の化石を含んだ地層が隆起してできた山が秩父の武甲山で、現在石灰岩の産地になっているわけです。

2.第三紀層

第三紀層とは、7000万~100万年前に堆積した地層のことで、泥岩、砂岩、レキ岩、火山噴出物などでできています。この頃は地球上の地殻変勤が激しくアルプス山脈の造山、ヒマラヤ山脈の造山、ロツキー山脈の造山、アンデス山脈の造山運動が行なわれました。
ゴンドワナ大陸が分裂して現在の大陸の形になったのもこの頃であり、目本列島の形もこの時期にできあがりました。

また、気候も温暖の時期が長く続いたため、ほ乳類が大いに繁栄し、植物の広葉樹も地球上に広く分布しました。石油層、石灰(ぬ)層は、この時期に堆積した動・植物であります。

埼玉県では比企、大里、児玉郡が第三紀層の地層であり、吉見の百穴は第三紀層にほられた横穴です。関東地方で最も厚い第三紀層は約3000mあり、岩槻や府中にある地震計は、この第三紀層の下の秩父古生層に備えられております。

3.洪積層

洪積層は100万年前~1万年前までに堆積した地層のことで、大宮台地、武蔵野台地、下総台地、相模原台地は関東地方の代表的な洪積層であります。
洪積層の地質は、おもに粘土、砂、小石などの河川や氷河により運ばれた堆積物あるいは、浅間山や富士山の爆発による火山灰などからできています。
今から100万年ほど前、地球は何回も氷河におおわれましたが、関東地方も氷河期に入り、海はますます後退し、そのあと山地から押し流された大量の砂レキによって広い扇状地が形成されました。そして、約10万年前の間氷期に再び海が陸地に侵入し、熊谷あたりまで海水に洗われました。
大宮台地の桶川から鴻巣の基部の粘度層(下未吉層という)は、このときの堆積物であります。
その後、再び氷河期に入り海は後退し、富士山・赤城山・榛名山・浅間山などの火山活動が活発となり関東一円に火山灰がっもり、いわゆる関東ローム層が形成されました。

埼玉県の洪積層は一番下が砂,小石などでその上に粘土,さらに火山灰が堆積しています。
洪積層は地震に比較的強い地層です

4.沖積層

沖積層は、1万年前から現在までに堆積した地層のことで、洪積層として堆積した台地に河川が流れ、深い渓谷をつくつて低地となり、その低地に上流から流れてきた細かい砂、粘土、泥土などの小さい物質が堆積し地下水が飽和されて軟弱地盤となったところです。

この沖積層において、地下水をくみ上げると地盤沈下をきたしますが、杉戸・春日部・岩槻・草加・鷲宮の公団住宅団地で地盤沈下が問題となるのはよい実例です。

現在、沖積層といわれているところは、荒川低地、中川低地、利根川低地ですが、これらのところでは、地震の影響を最も受けやすく大きな被害の発生するところです。
深谷、妻沼、熊谷、鴻巣、行田、加須、菖蒲、騎西、蓮田、栗橋、越ケ谷、草加、川ロ、桶川(加納)などは沖積層の都市であります。

埼玉県の台地と低地

1.大宮台地(洪積層)
大宮台地は、中川、荒川、加須低地にとり囲まれた洪積層台地で、川ロから鴻巣まで広がっています。台地の内部には綾瀬川、元荒川、荒川、鴨川などが流れ、分断された小さな台地に分かれております。

台地の最高点は桶川西部で標高30mあり、岩槻・大宮付近が最も低く15m、浦和で17m、川ロの安行で20mあります。
関東大地震の影響をあまり受けず地震に強い台地と言えます。

2.武蔵野台地(洪積層)
本庄台地、比企丘陵、入間台地などの台地や丘陵地帯全体を一般に武蔵野台地と呼んでいます。
この台地は主要河川の扇状地として形成された段丘面と第三紀層の複合した台地になっており、昭和6年の西埼玉地震、昭和43年の埼玉中部地震が発生しており、活断層が多く見られます。

関東大地震の影響は、あまり受けていませんので、地震には強いと言えます。しかし、活断層による地震危険があると考えます。

3.荒川低地(沖積層)
大宮台地と武蔵野台地の間にあり、荒川沈降帯(現在は言われていません)とも呼んでいます。
地域的には吉見町、川島町、浦和、川ロ、東京と続いており、過去に東京直下型地震が数回発生しており、荒川活断層説(現在は無いとの説)とともに埼玉県の地震ホツト地帯です。

荒川低地帯は、東海地震、東京直下型地震、埼玉直下型地震の影響を受ける地震危険地帯です。

4.妻沼低地(沖積層)
利根川に沿って広く発達した低地帯で、過去に利根川および荒川の乱流した地域です。
深谷地方のネギは全国的に有名ですが、深谷地方は利根川の乱流により上流から細かい砂や植物の腐つたものが流れ込み、水はけがよく天然の肥料にもなって,ネギの大産地となりました。
尚、西埼玉地震の影響を多く受けたところで地震に弱い沖積層のところです。

5.中川低地(沖積層)
大宮台地と下総台地の間にあり、徳川時代は渡良瀬川・古利根川・元荒川の流路となり、細かい土砂が堆積しました。
この低地帯にある春日部、越ケ谷、草加などは地盤が弱く、庄和町では水田が池になったり、武里団地では階段にキ裂が入ったり、通路がデコボコになったりしました。

関東大地震では大きな被害を受けましたが、都市化の進んでいる中川低地は、東海地震の影響も大きく受けることが予想されています。
中川低地帯は、東京直下型地震、東海地震、埼玉直下地震の影警を受ける地震危険地帯と言えます。

以上、重ねるハザードマップに加筆

 

BCPは連携策定が効果的

 

 

 

 

地形分類の表示説明

 

 

 

B.I.Cコンサルティング
◎代表者 岩間文雄
◎職歴 
大日精化工業(株)東京研究所(原液着色)
日本化薬(株)東京研究所(染料・顔料のプラスチックスへの活用)
大東京火災海上保険(株)桶川支店(損保セールス)
株式会社ビーアイシー(保険代理業)創設
◎資格
中小企業診断士(取得1990年)         
ITコーディネータ(取得2001年)更新無
◎所在地 
〒363-001  埼玉県桶川市加納329-3
◎事業活動:株式会社ビーアイシー  
マイカー交通安全講習会(地域企業)  
地震防災講習会(消防署、消防団)        
◎コンサルティング活動       
1990年桶川市中山道中央商店街まちづくの支援       
1993年埼玉県中小企業振興公社相談員       
1993年埼玉県菖蒲町奉仕会まちづく支援
(奉仕会は埼玉県知事賞受賞)  
1997年埼玉県川口銀座商店街振興組合
1998年埼玉県桶川市商工会婦人部       
2000年埼玉県川口商工会議所       
2000年桶川市第4次総合振興計画審議会会長       
2003年上尾市商工会議所、川越卸売団地       
2007年桶川市3商店会経営ビジョンづくり      
2012年第1回ものづくり補助金事業計画策定支援                     
2021年第1回事業再構築補助金補助金事業計画支援
◎所属団体 社団法人埼玉県中小企業診断協会